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錫杖岳3ルンゼ(冬季)

日時 R6(2024)2/10~2/13

メンバー シロクマ改、梅、しげ

2/10 九州から約900kmを運転し昨年敗退した錫杖岳3ルンゼへ向かう。19:30ころ新穂高温泉駐車場に着し夕食の後、車中にて暫し仮眠。

2/11 02:00ころ起き出してきて準備開始。ヘッテンをつけ歩き出す。昨年よりも雪はあるようだが、トレースがしっかりと付いていてワカンは不要。クリヤの頭付近で夜が明け、見るとかなりの数のテントが張ってある。クリヤの岩屋付近にテントを張ると、すぐさま3ルンゼへ向かう。天気は小雪がたまにちらつく程度で視界もそう悪くない。さすがは人気エリアらしく、なかなかの人だかりで学生さんと思しき若いパーティーもいる。お目当ての3ルンゼはざっと見ただけで2パーティーが取り付いており、さらにもう1組が前を登っている。時間も早いしまあ大丈夫だろうと、当初の予定通り3ルンゼに取り付くが、先行する3人パーティーの連携がうまくいっていないようで、追いつくたびに小雪が舞う中を1時間以上待たされるのには閉口する。さらに下降してきたパーティーも盛大にロープの焼きそばをこしらえている。しかしクライミング自体は氷も残っており、技術的にも手ごろで快適そのもの。クイクイ決まるアックスとアイゼンが快感である。一時は時間切れ敗退も頭によぎったが、16時ころに最後のF6に辿り着く、左側を登るのが正解だろうが先行パーティーが苦戦しているので右側の垂壁をグラグラの残置ハーケンを人工で上がり、右の氷へトラバースしようとするが、思いのほか氷の質が悪く、アックスが決まらない。そっとアイゼンを蹴り込んで乗り込んだ瞬間、アックスが抜け墜落。ハーケンは抜けなかった…。日没が迫ってきているのですぐさま登り返し、今度はエイドを少し高い位置にセットし再度右の悪い氷に乗り込んでゆく。今度はすこしはましな氷に届きトラバース成功。偶然見つけた氷の穴にスリングをタイオフしてランナーを取る。そこからは怒涛の雪壁のぼりで終了点のコルへ到達。急いで2人をあげ登攀終了。慌ただしく夕暮れが深まる中を同ルートを下降し、取りつきまで降り立ったあたりでヘッテンが必要となる。やれやれ何とか間に合った。その日はテントで鶏すき焼きに皿うどんと豪勢な夕食を心ゆく迄愉しむ。外では雪が深々と降っていた。


2/12~2/13 下山→帰路

雪は一晩中降ったらしく、目が覚めるとテントが半分くらい潰れている。雪かきに出ると50cmくらいは積もったようだ。慌てる必要もないのでのんびりと朝食をとった後下山。先行者のトレースがしっかりついており、何の苦労もなく駐車場に辿り着く。ここからまた900kmを運転しなければならないのだが、上手くいった山行の帰り道は実に楽しい。



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